bondプロジェクトとは、10代20代の生きづらさを抱える女の子たちに支援の手を差し伸べるNPO団体です。しかし、最近、このプロジェクトに対する「ひどい」疑惑や批判的な声が高まっています。
このブログ記事では、bondプロジェクトについての「ひどい」噂を調査します。また、bondプロジェクトを実際に利用した人の声を収集し、NPO団体の現状と今後の展望について深く考察します。
(トップ画像引用:bond Project)
bondプロジェクトの「ひどい」噂を検証
bondプロジェクトは、女の子たちの支援に尽力していますが、最近、このNPO法人に対する「ひどい」噂が広まっています。この章では、どの程度根拠のあるものなのか、その真相を探ります。
赤い羽根募金問題
(画像引用:はねっと)
赤い羽根募金は、日本国内の福祉活動を行うNPO法人やボランティア団体など、支援のために役立てられています。具体的には、
- 障害を持つ方
- お年寄りの見守り活動
- 生活困窮者
- 子ども達への支援
このような支援が必要な人々へ支援する福祉プログラムです。今回、「ひどい」と問題視されているのが、bondプロジェクトが赤い羽根募金から助成を受けた際の活動報告書。
平成30年、bondは赤い羽根募金から助成を受け、化粧品の配布活動を行ったとされています。
(画像引用:事実を整える)
平成30年度の赤い羽根募金の活動報告において、初期の記載は以下の通りです。
助成金額:8,472,265円
総利用者数:20人
この記載に対して、
1人あたり40万円の化粧品を配布したのか?
といった批判が寄せられ、総利用者数が
20人→1,000人に修正
される事態となり、ネットで炎上騒ぎとなりました。
ネットの声
- 1人あたり40万円以上の化粧品なんてあり得ない
- 40万の化粧品ってどんだけ高級なの
- やりたい放題だな赤い羽根
- 行き先がこんなところばかりだから、もう二度と募金しない
- これは意図的な修正なのでは?
このように、bondだけではなく、赤い羽根募金団体への批判に広がる結果に。さらに、報告書の修正が「意図的な書き換えなのでは?」と疑問視する声もあり、bondプロジェクトの支援活動に不信感がますます高まっている状況です。
運営・資金問題
bondプロジェクトでは、事業報告書をネットで公開しています。(参照URL)その報告書を見た人たちからは、以下のような問題点が指摘されています。
BONDプロジェクトの事業報告書から見る、東京都の問題点①「そもそも書類がおかしい」編。(X)
BONDプロジェクト、スタッフ7人で法定福利費込みの給料だけでも年間6000万円貰って自立支援する子は12人だけ。これじゃ弱者支援NPOは生活保護を受給させ、それを搾取する貧困ビジネスと大差ないって思われてしまう(X)
公明党にサポートされて公金を二重に取得し何億もガッポガッポしてるBONDプロジェクトはクソ(X)
また、事業報告書がおかしいと指摘するサイトもありました。
「BONDプロジェクトの事業所のおかしいところ第10期編」(参照URL)
bondプロジェクトの運営において、お金の使途や給与体系など資金の不透明さが浮き彫りになっています。
研究と称したキャンプ
ネットでもうひとつ炎上しているのが、公金を使用した研修キャンプに関する疑惑です。
BONDプロジェクト、研修と称して公金でキャンプ(モナニュース)
- BONDプロジェクト、キャンプ旅行で公金不正受給疑惑!存在しないはずのレンタカー代や大量の薪代を請求してしまう(X)
- BONDプロジェクトはただのキャンプですら公金使うから信用できない(X)
- スキルアップという名目でキャンプに行くのに、税金で43万7400円支払われているらしい(X)
このような投稿が相次いだことから、bondプロジェクトは、公金の不正使用が疑われています。
2023年7月に自民党女性局のパリ視察で炎上した「エッフェル姉さん」が頭をよぎります。
スタッフの対応がひどい
一部のbondプロジェクトの利用者からは、スタッフの対応がひどいという報告も見受けられています。別のNGO団体には、以下のような被害相談も寄せられています。(参照:国際NGOだいわピュアラブセーフティーネット)
- 上から説教されてひどい対応を受けた
- 承諾もなく勝手にテレビに出演させられた
- フリーペーパーに許可なく顔出しさせられた
bondプロジェクトの改善策
ここまでは、bondプロジェクトに対する「ひどい」噂を検証してきました。こちらの章では、具体的にbondプロジェクトが指摘された問題点に対して、どのような改善策を講じているのか、詳しく解説していきます。
情報の修正について
情報の修正については、赤い羽根共同募金が以下のように説明をしています。
寄贈いただいた商品をお配りする対象人数(交付終了までの期間)を記載すべきところ、一時点での団体の登録人数のみの記載となっておりました。この度は、記載事項をご覧になった皆さまに疑念を抱かせる結果となり、大変失礼いたしました。報告内容にあたっては以降も点検を進め、正確な記載に努めてまいります。(参照:赤い羽根共同募金2023.1.12)
化粧品については、年間を通じて必要とする方々に配布し、個数は配布終了までの延べ人数に訂正し、今後は正確な記載に努めるとしています。
物品寄付について
化粧品の寄付や報告書に記載されている『助成額』については、以下のような説明がありました。
「物品寄付」:金銭配分はなく商品のみを配布
「助成額」:化粧品の価値に準ずる算定額が配分額として記載
赤い羽根共同募金は会社や法人などからの物品寄付を募り、寄付された物を必要とする施設・団体などに配布しています。そのため、物品寄付に重点を置いており、金銭の配布は行っていません。
住民訴訟問題に発展
東京都では「若年被害女性など支援事業」として、国からの補助を受けて性暴力や虐待などの被害、その被害に遭う可能性のある10代~20代の女性を支援するものとして以下の4団体に事業委託を実施しています。
- bondプロジェクト
- Colabo
- 若草プロジェクト
- ぱっぷす
しかし、公金の不正受給が疑われ、bondプロジェクトを含む4団体に対して、「暇空茜」こと水原清晃氏が住民訴訟を起こしています。(X)
※一般社団法人Colaboは暇空茜氏に損害賠償や記事の削除を求めた裁判で、東京地裁は2024年7月、暇空茜氏に、金220万円の慰謝料の支払いと記事の削除を命じています。(参照:Yahooニュース)
このような問題が浮上する中で、NPO法人などの不透明な部分や疑念が依然として問題視されていることが分かります。
東京都の監査委員による監査
現在は、東京都の事業委託先である4団体に対して、住民監査が実施されています。Colaboに対しては、都の調査結果により、管理台帳の誤記や支援内容が不明瞭な領収書が既に見つかっており、192万6,085円を事業経費と認めないとする調査結果も報告されています。(参照:Yahoo!ニュース)
事業委託先団体の再調査が行われることで、bondプロジェクトの透明性と説明責任が求められています。
bondプロジェクト利用者の声
(画像引用:bondプロジェクト)
bondプロジェクトに相談した人の中には、「利用して良かった」という声も多くあります。
bondプロジェクトの対応が1番良かった。お金のことはよく分からないけれど、支援が充実しているのも、スタッフの対応が良いのもbondです。(X)
bondプロジェクトは相談先としていつもお世話になっています。とても親身に話を聞いてくれます。旅費は、全国に支援に行ってるからだとも思いました。全国的に若い子が支援を求めているので、必要な子には対面支援も行っています。(X)
Bondプロジェクトの橘さんをはじめスタッフのみなさん、キッチンを手伝ってくれたBondの女子、ありがたくてなんだか胸がいっぱいになりました。〈ともに生きる〉という実感に励まされました。ありがとう。(X)
BONDプロジェクトはスタッフの方とお話しした事があって、とても真面目に活動をされていましたよ。スタッフと代表者の距離感ってどうなのですかね。善意のスタッフが誹謗されませんように。(X)
このような肯定的な声は、bondプロジェクトが一部の利用者にとっては頼りになる支援機関であり、その対応が高く評価されていることが示されていると言えるでしょう。
NPO法人のあり方と展望
NPO法人のあり方については、さまざまな意見と評価が存在します。
過去にも「ユニセフは怪しい?おかしい?募金しつこい?うざい?」という記事で、悪い噂を検証しました。
一般的にNPO法人は、支援活動を行うために設立され、多くの場合、非営利団体の組織として営利を追求しないことが原則です。しかし、NPO法人の活動の成果や効果、資金の運用に関して透明性に疑念を抱く人もいます。
そのため、NPO法人は、成果を明確に提示し、透明性を高めることが非常に重要です。bondプロジェクトの活動報告は、インスタやHPでも確認できます。
インスタでは、利用者のコメントも多く寄せられており、HPでは、月次活動実績が報告されています。
(画像引用:bondプロジェクト)
bondプロジェクトの対象年齢が若年層であり、相談内容のプライバシーに配慮しなければならず、詳細な実績を把握するのは難しい場合もあるでしょう。そのため、bondプロジェクトがどのような活動を行い、利用者からどのように評価されているかを理解することが大切だと筆者は考えます。
「チャリボン」プロジェクト
(画像引用:bondプロジェクト)
bondプロジェクトでは、株式会社バリューブックスが運営する、古本リユースによる「チャリンボン活動」を行っています。読み終えた本や古本を寄付することで、生きづらさを抱える女の子たちの自立支援に役立てることができます。
読み終えた本が、女の子たちの自立支援につながるのは素晴らしい取り組みですね。
メイベリンとのパートナーシップ
(画像引用:MEYBELLINE)
bondプロジェクトでは、メイクアップブランド「メイベリンニューヨーク」とパートナーシップを締結しています。この連携の背後には、メンタルヘルスが世界各国で深刻な健康問題となっている現実があります。
特に日本では、
「人に迷惑をかけてはいけない」
「心の病気は恥ずかしいもの」
という風潮が強く、誰かに相談することが難しいという現状もあるでしょう。メイベリンは、「BRAVE TOGETHER」というメンタルヘルス支援プログラムを立ち上げ、bondプロジェクトの支援対象とする若い世代の社会回復を支援しています。
このような支援は、若い女性にとって大きな期待が持てる取り組みであると言えるでしょう。
まとめ
bondプロジェクトの「ひどい」噂は、一部で資金と運営に対する批判的な声があり、住民訴訟問題にまで発展しています。一方で、相談者側からは「利用して良かった」との肯定的な意見も多く寄せられています。
NPO法人の不透明な活動内容に疑問を持つ人は、bondプロジェクトがどんな活動をしているか、自ら情報を収集し理解することが大切です。若い世代の支援活動の存在を広く知らせるのも、私たち大人の役割ではないかと考えます。
ご覧いただきありがとうございます。