すずらん(鈴蘭)は、白い鈴型の花がとっても可愛らしいですよね。結婚式でも使われることも多く、幸せを運ぶお花とも言われています。
実は、スズランには怖い意味を持つ『裏花言葉』が存在しているとか。
結婚式でスズランのブーケを使いたい!
スズランをブライダルヘアに取り入れて可愛くしたい
このような方にとっては、聞き捨てならないですよね。
こちらの記事では、スズランの裏花言葉の真相を解明します!伝説や神話、花言葉から見えてきた裏の意味を読み解いていきましょう!
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スズランの基本情報
【スズラン(鈴蘭)の基本情報】
科・属名 | キジカクシ科(ユリ科) スズラン属 |
分類 | 球根植物 |
原産地 | ヨーロッパ南部・東アジア・北アジア・日本 |
開花期 | 4月~5月 |
誕生花 | 5月1日・5月2日・5月28日 |
鈴蘭は4~5月の春の時期に花を咲かせる球根植物です。小さくて可憐な花姿が「鈴」のように見えることから『鈴蘭(スズラン)』と呼ばれています。
「蘭」の文字がありますが、胡蝶蘭などの蘭の仲間ではありません。
スズランの品種は大きく分けて以下の2つ。
- ニホンスズラン
- ドイツスズラン
日本では、主に北海道で自生しています。
スズランの別名
【和名の別名】
「君影草(きみかげそう)」
「谷間の姫百合」
「真珠の梅」
大きな葉に隠れるようにひっそりと咲く姿や、英名「May lily(5月のゆり)」から別名が生まれたと考えられています。
【西洋の別名】
「妖精の階段」
「天国の階段」
「ヤコブの梯子(はしご)」
花が階段状に並んで咲くことから、このような別名もついています。
スズランの花言葉
スズランは幸せをもたらす花と言われており、以下のような花言葉がつけられています。
「純粋」「純潔」「謙虚」
「再び幸せが訪れる」
混じりけのない真っ白な花の色に由来した「純粋」「純潔」、しっとりと慎ましやかに咲く姿から「謙虚」といった花言葉があります。
結婚式のブーケにもぴったりの花言葉ですね!
【色別の花言葉】
スズランの花色は白が一般的ですが、ピンクや赤、黄、紫色などもあります。
白色 | 希望・謙遜・純愛・純粋・幸福・幸せの約束 |
ピンク色 | 愛らしい・可愛らしい |
スズランの白色は純白無垢のウエディングドレス姿がイメージできるお花です。白色の花言葉「希望」「純愛」「幸せの約束」は、まさに結婚式にぴったりですね。
スズランには毒や怖い意味があるの?裏花言葉の真相を解明
純粋や純潔といった幸福感のある花言葉が揃っているスズランですが、一部では「怖い花」と言われています。
実は、表面上には現れない隠れた花言葉があるようです…。
こちらの章では、スズランの裏花言葉の真相を読み解いていきます。
スズランは有毒植物
明るくポジティブな花言葉が多いスズランには、直接的な怖い意味はありません。しかし、スズランは花・根・茎のすべてに毒を持つ植物であることから、「怖い花」のイメージがあります。
スズランは花が咲き終わると、画像のような可愛らしい赤い実をつけますが、この実にも毒が含まれています。致死量は0.3mg(※体重1kgあたり)と強い毒性を持っており、摂取すると以下のような症状が現れます。
嘔吐・下痢・頭痛・心停止・血圧低下
ほとんどの症状は1時間以内に発症し、死に至る場合もあります。
毒で死亡した例も
死亡例
ドイツでは20世紀終わり頃、3歳の少女がスズランを活けてあったコップの水を飲んだところ中毒症状となり死亡するという痛ましい事故が起きています。
スズランを部屋に飾る場合は、ペットや子どもの手の届かない場所に置くなど注意が必要です。
「行者にんにく」との見間違いも
日本では、美味しい山菜である「行者にんにく」とスズランを間違えて、食中毒を訴える事例が報告されています。
確かに画像比較すると葉っぱの形がそっくりですね。
農林水産省でも注意勧告をしています。(参照:農林水産省)
下を向いて咲く姿が怖い
控えめでナチュラルな姿が愛らしいスズランですが、下を向いて咲く花ってどこか悲しげに映りませんか?チューリップや向日葵のようにお日様に向かって咲く花とは違い、
- うつむき加減で元気がない
- 頭を垂れてうなだれている
このような想像が膨らみ、怖いイメージがついていると考えられます。
下を向いて咲くのには理由がある!
(画像引用:GANREF)
下を向いて咲くのには意味があります。その理由は、ハナバチが花の反り返りにつかまり、蜜を吸いやすくするため。
また、スズランは標高の高い比較的寒い地方で育つので、寒さからおしべやめしべを守るために下向きで咲くと言われています。
花の形にもちゃんと意味があるのですね。
怖い裏花言葉がある
花言葉には裏の意味を持つ「裏花言葉」があります。スズランが怖いと言われる裏花言葉の謎を探っていきましょう。
怖い裏花言葉①スノードロップの裏花言葉
下を向いて咲く特徴を持つ花に「スノードロップ」があります。スノードロップの花言葉は、「希望」「慰め」。
その他に、
「あなたの死を望みます」といった怖い裏花言葉も。
スノードロップはその昔、死者に向けて送った花と言い伝えられ、イギリスではスノードロップを家に持ち込むと不幸が起こると言われています。スノードロップの裏花言葉と混同されたため、スズランにも怖いイメージを植え付けてしまっているようですね。
怖い裏花言葉②「君影草」
スズランには、「君影草(キミカゲソウ)」という別名がつけられています。ひっそりと咲くスズランの姿が由来ですが、男性の後ろにそっと寄り添う古風な女性のイメージが現代の恋愛とは少しかけ離れていると感じます。
我慢強くて、控えめな女性像は今の時代に合わないため、ネガティブな印象を持たれているのでしょう。「いつも君を陰から見守っているよ」的な、ストーカーっぽい裏の意味を考えてしまう人もいるかもしれません。(※個人の見解です)
怖い裏花言葉③再び幸せが訪れる
スズランは長い冬が終わり、春の訪れとともに咲くことから「再び幸せが訪れる」という花言葉がついています。寒さが厳しい地域では、春を告げる花、幸せの象徴として愛されているお花。
しかし、幸せを『呼び寄せる』という言葉が独り歩きして、「不幸も呼び寄せる」といった裏言葉を持つようになったとか。
なんだか深く裏を読み取りすぎな気が…。
意味を深く探りすぎた結果、このような怖い裏花言葉が生まれています。神経質になりすぎると素敵な花も楽しめなくなるので、深く考えすぎずにスズランのお花を楽しみましょう!
スズランにまつわる悲しい伝説
北海道の昔ばなしにある「赤いスズラン」は、アイヌ民族の悲劇の伝説です。
『アイヌの赤いスズラン伝説』
アイヌ酋長の娘カパラペは、村の若者キロロンアンと深い仲になり、幸せな日々を送っていた。村の勇者として知られていたキロロアンは、熊の狩猟の際に逆襲されて死んでしまう。
その知らせを聞いて駆け付けたカパラペは、自分の喉を刺し恋人の身体に重なるように後を追って亡くなってしまった。カパラペとキロリアンの血潮が、そのあたりに咲いていたスズランの花を真っ赤に染め、それ以来毎年赤く染まったスズランの花が咲くようになったという伝説。
赤く染まったスズランを想像するとちょっと怖いですね。
幸せの象徴と言われる理由
ここまではスズランの裏花言葉の真相を解説しました。毒を持つ植物ではあるものの、スズランに怖い意味や縁起の悪い花言葉はありません。
白色のスズランには「幸せの約束」といった意味もあり、結婚式のブーケやドレスなどにもあしらわれています。幸せの象徴と言われる素敵な理由を解説します。
5月1日はスズランの日
フランスでは5月1日は、「スズランの日」と呼ばれており、恋人や家族、日頃からお世話になっている友人にスズランを贈る風習があります。
スズランの日の由来
フランス王であったシャルル9世が「スズランは受け取った人に幸運をもたらす」という意味を知り、宮廷の女性たちへスズランの花を贈ったのがきっかけ。
宮廷から一般市民にこの文化が広がり、フランスではスズランを送る習慣が現在も続いています。親しい人や愛する人に感謝の気持ちを伝えられる素敵な風習ですね。
スズランの素敵な神話
スズランには素敵な神話があります。
セントレオナールの神話
森の守護神とよばれていた「セントレオナール」というたくましい青年がいました。成年は森で大蛇に襲われ、3日間の激闘の末4日目の朝についに撃退。
青年の身体は傷だらけになり、身体からは血が流れ落ちました。その場所に森の精霊たちが聖域の印として、スズランを咲かせたという神話です。
青年の傷を癒やしたスズランが、平和や幸福を意味するようになったと言われています。
1本の茎に13輪の花がついたスズランは、最高の幸福を与えてくれるそうですよ!
「聖母マリアの涙」
ヨーロッパでスズランは、「聖母の涙」と言われています。イエスが処刑された時に聖母マリアが流した涙が、スズランの花になったという伝承があります。
そこからヨーロッパでは、スズランは聖母マリアの花の位置づけになっています。
三大フローラルのひとつ
スズランは、バラ、ジャスミンに並び「三大フローラル」のひとつであり、香りが良いことで有名です。香水からボディケア用品など、幸せを呼ぶ香りとして人気があります。
香水では「ミュゲ」の別名がついています。お花や花壇でスズランを見つけた時は、爽やかな香りも楽しんでみてください。
キャサリン妃の結婚式でも話題
(画像引用:Wedding Park DRESS)
英国王室の結婚式で、キャサリン妃がスズランのブーケを使用していました。ヨーロッパでは結婚式に、スズランの花束を花嫁さんに贈るのが古くからの習わしになっています。
楽天で「スズランのウェディングブーケ」を見てみる>>結婚式で花嫁が持つブーケは、「女性が男性にプロポーズされた証」です。近年ではブライダルヘアに取り入れたり、スズランをモチーフにしたウェディングドレスなど、とても素敵なアイテムが揃っています。
スズランの主張しすぎない控えめな姿が、結婚式を盛り立ててくれますね。
まとめ
「幸せの象徴『すずらん(鈴蘭)』の裏花言葉の真相!毒や怖い?結婚式では?」というテーマに沿って、裏花言葉の真相を追求しました。
裏花言葉の真相は以下の通りです。
- スズランは有毒植物
- 下を向いて咲く姿が怖い
- 怖い裏花言葉がある
- 悲しい伝説
しかし、裏の意味にこだわる必要はありません。スズランは幸せをもたらす花として、結婚式にもぴったりのお花です。
これから結婚式を控えている友人や、大切な人に感謝の気持ちを込めて贈るお花として大変喜ばれます。「幸せな毎日がいつまでも続きますように」という素敵なメッセージとともに、スズランのお花を贈ってみませんか?
ご覧いただきありがとうございます。