食いしばりや歯ぎしり対策用のナイトガード(マウスピース)は、条件が認められれば保険が適用されます。
しかし、条件によっては『自費』になるケースもあります。
本記事では、医療機関の情報をもとにわかりやすく解説します。
- 保険適用条件
- 自費になるケース
- 歯医者での製作価格
- 市販品との価格比較
- 製作時の流れ
- その他にかかる費用
この記事では、各医療機関の正しい情報をもとに解説しています。
ナイトガードの保険適用条件

食いしばり対策用のナイトガードの保険適用条件について解説します。
マウスピースの使用目的が『治療』であること
ナイトガードは医療用具のひとつです。歯医者でマウスピースを作る際、保険を適用にするには、以下の条件が必要です。
使用目的が『治療であること』
ここでは、2つの医院の保険適用事例を紹介します。
おくだ歯科医院の場合
歯科医院で作る夜間用マウスピースは、顎の筋肉の触診や関節の状態から顎関節症の症状が認められれば、基本的に保険が適用されます。(参考URL)
手代木歯科医院の場合
歯医者で作るマウスピースは保険が使えます。歯ぎしりや歯の食いしばりの治療目的の場合は、3割負担が適用されます。しかし、スポーツなど治療以外で作るマウスピースは保険適用外です。(参考URL)
このように、歯科医院で製作するマウスピースは、顎関節症や歯ぎしりなど治療目的の条件が認められれば、治療用具としての保険が適用されます。歯科医院によって条件が異なる場合があるため、作成する前に確認しておきましょう!
マウスピースの種類と価格を徹底比較
マウスピースの種類と価格を徹底比較します。
マウスピースは2種類ある

(画像引用:ビバ歯科)
ナイトガードは、主にソフトタイプ、ハードタイプの2つの種類があります。それぞれの特徴やメリット、デメリットを解説します。
ソフトタイプの特徴
「ソフトタイプ」は、ゴム製のやわらかい素材からできており、装着時の違和感が少ないのが特徴です。一方で、耐久性が弱く、歯ぎしりや食いしばりが強い場合は、削れて穴が開きやすいというデメリットがあります。
そのため、初めてマウスピースを使用する方、痛みや違和感を避けたい方に向いています。
※一部の歯科医院では、ソフトタイプの取り扱いがない場合があるので、事前に確認が必要です。
ハードタイプの特徴
「ハードタイプ」はレジンと呼ばれる硬い樹脂素材を使用しているため、耐久性が高く、損傷が少ない点がメリットです。ただし、装着時に違和感が強く、嚙み合わせなどの調整が難しい点がデメリットです。
ハードタイプは使い続けていくうちに慣れくるので、歯ぎしりや食いしばりが強い方や、顎関節症予防の目的で使用される方に推奨されています。
歯医医院で保険適用した場合:3,000~10,000円が目安
歯科医院で保険適用した場合のマウスピースの価格目安は、以下の通りです。
約3.000円~10,000円
※マウスピースの保険適用価格は医療機関によって異なります。下記3院の価格を見ていきましょう。
3院の保険適用価格事例
医療用マウスピースは、おおむね5,000円前後で製作できる歯医者が多い印象です。また、以下のようなケースもあるため、注意が必要です。
現時点で顎関節症の症状が認められない場合は、あくまで予防としての夜間用マウスピースになりますので、負担額が10,000円弱になります。(※参照:おくだ歯科医院)
医療機関によって条件や設定金額が変動するので、事前に確認しておきましょう!
市販品のマウスピースとの価格比較
市販のマウスピースと歯科医院で作成した場合の価格を比較します。
市販品 | 約500円~2,000円 |
歯科医院で作成したマウスピース | 約3,000円~10,000円 |
楽天市場では、お湯で柔らかくした樹脂プレートを自分の歯型に合わせて使用するセルフタイプのマウスピースが多く販売されています。リーズナブルな一方で、以下のように歯科医師歯が注意喚起をしています。
市販のマウスピースは、セルフのため、きちんと歯型が取れないことも多いです。そのため、違和感から寝ている間に無意識に外してしまい、逆効果になる可能性があります。
食いしばりで悩んでいる場合は、マウスピースはかかりつけの歯医者で診断を受けて作られた物を使いましょう。(四日市くぼた歯科)
ネットショップなどで手に入るセルフマウスピースは、歯医者に行かなくとも、マウスピースが手に入るというといった意味ではメリットかもしれませんが、自分の感覚だけで形成してしまうため噛み合わせの調節ができません。
噛み合わせのバランスが崩れるため、顎の痛みやけがに繋がる可能性があります。(中澤まさデンタルクリニック)
歯科医院では、市販のマウスピースの使用を強く推奨していません。理由は、適切な診断や調整がないと、かえって症状が悪化してしまう可能性があるからです。

歯ぎしりや食いしばりでお悩みの方は、まずは歯科医院を受診し、専門医による診断と治療を受けることをおすすめします。
作り直しは10割負担になることも!
ナイトガードは保険の3割負担で3000−4000円ほどですが、半年は保険での作り直しができないので、半年以内での作り直しをご希望される場合は、10割負担となります。ご了承ください。(麻布十番歯科・矯正歯科)
ナイトガードが損傷してしまった場合は、作り直しも可能です。しかし、現在の保険のルールでは、短期間(半年以内)での作り直しは実費となります。

半年で穴が開いた場合の再作成は実費となるので注意が必要です!
歯科医院でのマウスピース製作の流れ
歯科医院でマウスピースを製作する際の流れを解説します。
- 検査・型取り
- 噛み合わせの確認
まず、口の中の状態を確認し、問題がなければ歯型を取ります。マウスピースが完成するまで、概ね1週間~10日程度かかります。(※2~3日で出来上がる歯科医院もあります。参照:桜3丁目デンタルオフィス)
出来上がったら、歯科医院で噛み合わせやフィット感を確認し、問題がなければそのまま受け取れる仕組みです。虫歯などその他の治療がなければ、最短2回の通院で受け取りが可能です。
その他にかかる費用
歯科医院でマウスピースを製作する場合は、マウスピースの費用とは別に初診料や再診料、検査料などが発生します。マウスピースは、一度作ったら終わりではありません。
定期的に歯科医院に通い、噛み合わせに不具合が生じていないか定期的なメンテナンスが必須です。また、マウスピースには耐用年数があるため、劣化や損傷を防ぐため、作り直しが必要です。
【マウスピースの耐用年数目安】
ソフトタイプ:半年
ハードタイプ:2~3年
※耐用年数には個人差があります。
さらに、清潔な状態を保ち長く使用するためには、毎日の洗浄が欠かせません。専用の洗浄剤や掃除用の歯ブラシなどのケア用品にも別途費用がかかります。
まとめ
食いしばり用ナイトガードを保険適用として作るには、「治療」を目的とした条件が必要です。市販のマウスピースは手軽に手に入りやすい一方で、自分に合わないサイズなどを使用すると、逆効果になるため注意が必要です。
食いしばりや歯ぎしり対策としてマウスピースを取り入れる方は、自己判断せずにまずは専門の医療機関に相談しましょう!健康な歯と口腔環境を保つために、適切なマウスピースを選んでくださいね!
ご覧いただきありがとうございます。
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