ナイトガードは、夜間の歯ぎしりや食いしばりを防ぐために使用するマウスピースです。最近では、小顔効果が期待できる商品として注目されています。
寝ている間に小顔になれるなら、ナイトガードを取り入れてみたいところ。しかし、
- ナイトガードでエラ張りは治る?
- 顔が伸びるって聞いたけど…
- 顔変わるって本当なの?
と疑問に思う方もいるでしょう。この記事では、信頼できる医療機関の情報をもとに、顔痩せ、エラ張り改善、小顔効果について徹底検証します。
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ナイトガードで顔伸びる?
ナイトガードによる「顔伸びる説」については、マウスピース矯正の回答がいくつか見受けられています。
こちらの章では、ナイトガードで顔が伸びるのかを検証します。
口元が伸びているような感覚
医療法人団体 佑健会グループのサイトでは、マウスピースの着用による変化として、「口元が伸びている感覚」があると提示しています。
マウスピースの厚みのぶん、口元が伸びているような感覚を覚える場合があります。通常、マウスピースは非常に薄いため、違和感があるほど大きな顔の変化は起きません。
お口の中は、髪の毛が一本入っただけでもわかるほど繊細なもの。違和感を覚えることはあるかもしれませんが、ご自分で感じているほど口元が伸びていることはほとんどないでしょう。
(参考:医療法人団体 佑健会グループ)
顔が長くなるような変化をもたらすことはない
歯科医師 西尾万樹氏さんによると、顔が長くなるということはないとしています。
マウスピースの厚みによって、鼻の下の縦のくぼみ(人中)が伸びて顔が長くなったように感じることがあります。しかし、マウスピースの厚みは0.5mm程度と非常に薄く、顔が長くなるような変化をもたらすことはありません。
(参考:Oh my teeth)
顔伸びる説検証
ナイトガードで顔が伸びるのでは?と心配される方もいますが、実際にはその可能性は非常に低いと考えられます。
ナイトガードは、歯ぎしりや食いしばり防止を目的として作られているため、基本的に厚みは1mm~2mm程度と言われています。(※一方、スポーツ用のマウスガードは衝撃を吸収する目的があるため、3~5mmの厚さで作られています)
しかし、口の中に異物が入るわけですから、違和感があることは確かです。顔が伸びる感覚があるのは、その違和感から来るものです。
ナイトガードはハードタイプかソフトタイプかなど、材質によっても装着感が異なります。
もし、装着時に強い違和感や痛みがある場合は、すぐに歯科医に相談し、適切な調整をしてもらいましょう。
ナイトガードで顔変わる?
ナイトガードの装着による「顔変わる説」について検証します。
本来の輪郭に戻って小顔に見える
四日市くぼた歯科では、以下のような見解です。
「ナイトガードをすると顔が変わる」とよく言われますが、これは顔が歪むのではありません。「顔が変わる」と言われるのは、本来の輪郭に戻って小顔に見えるケースであり、決して歪んで「変形する」わけではありません。
参照:四日市くぼた歯科
顔の輪郭が変わる
番町デジタルクリニックでは、ナイトガードを装着した患者さんの「顔つきが変わった」という報告もあります。
ナイトガードで噛み合わせや顔が変わる人は顎関節症を発症しているかもしれません。ナイトガードを患者さんに装着してもらうと、「歯ぎしりが減り、頬の肉が落ちて顔つきが変わり、体調までよくなる」方がほとんどです。
正しい顎の位置で作られたナイトガードを装着すると、顎の位置のズレが治り、顎周りの筋肉の緊張が取れてきます。その結果、顔の骨の歪みが修正され、筋肉が減り、顔の輪郭が変わります。
参照:番町デンタルクリニック
顔変わる説検証
この2つの見解をまとめると、ナイトガードの装着によって、歯ぎしりや食いしばりが減り、顎周りの筋肉の緊張が解消されることで、顔つきが変わる可能性はあるようです。
ただし、これは顔の歪みではなく、本来の状態に戻ることを指しており、ナイトガードそのもので顔が変わるというわけではありません。
顔痩せ・エラ張り改善・小顔効果を検証
ナイトガードによる小顔効果や顔痩せ、エラ張り改善効果については、どのような見解があるのでしょうか?医療情報をもとに真相に迫ります。
小顔効果が期待できる
四日市くぼた歯科では、歯ぎしりや食いしばり対策としてのマウスピースは、小顔効果が期待できるとしています。
ナイトガードを装着すると、歯ぎしりや食いしばりによる歯への負担が軽減されます。また、歯周病や顎関節症の予防、小顔効果が期待できます。
適切なかみ合わせで作成されたナイトガードであれば、顎の筋肉の緊張を取り除くことができるため、頬の肉が落ちて顔つきが変わり、顔が小さくなったように見えるケースがあるようです。
(参照:四日市くぼた歯科)
あくまでも補助的な効果である
タンポポ歯科では、エラ張りの防止効果や小顔効果にもつながるという見解を示しています。
歯ぎしりでは。咬筋と呼ばれる耳の下あたりにある顎の骨の角の部分についている筋肉が過剰に発達し、エラ張りのように見えることがあります。マウスピースを使用することで、過度な筋肉の発達を防いで、エラ張りを防止する効果が期待でき、小顔効果にも繋がるかと思います。
あくまで補助的な効果になりますので、全ての方に効果を保証できるものではありません。
(参考:タンポポ歯科)
エラ張りは歯ぎしりや食いしばりの影響が大きい
顔のエラ張りは、骨格による遺伝的な要素だけでなく、咬筋の過剰な発達が影響しています。咬筋は下顎を引き上げて歯を噛み合わせる働きをする筋肉です。
夜間の食いしばりや歯ぎしりで過度な力が加わると、咬筋が過剰に発達して硬くなり、エラが張って顔が大きく見えることがあります。また、食いしばりや歯ぎしりが慢性化すると、血流が悪くなり肩こりや首コリ、顔のむくみの原因となります。
そのため、マウスピースを装着し、食いしばりや歯ぎしりの力を弱めることが有効です。ナイトガードの装着により、咬筋への負担を軽減し、エラ張りや顔のむくみの改善として顔痩せ効果が期待できます。
しかし、すべての人にエラ張り改善や顔痩せ、小顔効果があるわけではありません。
小顔効果・エラ張り改善検証
ナイトガードによる顔痩せ、エラ張り改善の小顔効果は、ある程度期待できる部分はあるものの、あくまでも補助的な効果であると言えるでしょう。
小顔効果やエラ張り改善としてのマウスピースの使用は、過度な期待はせず、まずは、歯ぎしりや食いしばりの防止や顎関節予防の改善を目的に、適切な使用を心がけることが大切です。
まとめ
「ナイトガードで顔伸びる?顔変わるって本当?顔痩せ・エラ張り・小顔効果の真相」について、医療機関の情報を基に検証しました。
顔伸びる説…ナイトガードで顔が伸びることはない
顔変わる説…ナイトガードそのもので顔が変わることはない
顔痩せ・エラ張り・小顔効果…すべての人に効果が期待できるわけではない
顔つきの変化や小顔効果を目的にナイトガードを使用することは、根本的な目的である歯ぎしりや食いしばりの治療から逸脱している可能性もあります。
効果には個人差があり、顔つきの変化を感じたとしても、それは他の要因(体重減少や筋肉の緊張度の変化など)によるものかもしれません。従って、ナイトガードを使用して顔つきが変わる、あるいは小顔効果があるかどうかを期待するよりも、まずは歯ぎしりや食いしばりなどの症状の改善を主な目的として捉えるべきです。
歯ぎしりや食いしばりでのエラ張りが気になる方は、歯科医に相談して適切なアドバイスを受けて、ナイトガードを正しく使用しましょう!
ご覧いただきありがとうございます。