Steam Deckは、PCゲームを持ち運べるポータブルゲーム機として、2021年12月に発売されました。しかし、予約が始まると価格帯や出荷問題などがSNSに広がり、「様子見」や「買い控え」など購入を検討する声もちらほら見受けられます。
そこで、本記事ではSteam Deckが売れないと言われる理由を、ユーザーの声から検証します。また、2023年11月17日に販売される新型モデル「Steam Deck OLED」の情報や改善ポイントについて詳しく解説します。
Steam Deckがおすすめの人についても解説していますので、購入に悩んでいる人はぜひ、参考にしてください。
(トップ画像引用:STEAM)
Steam Deckが売れない?ユーザーの声を調査
Steam Deckが売れないと言われている理由を、ユーザーの声から検証します。
出荷問題
Steam Deckは2022年の8月に予約を開始し、2022年12月より予約者向けの出荷が予定されていました。しかし、部品が予定通りに製造施設に届かないことが判明し、材料不足と遅延により、出荷予定を2ヶ月延期し2022年2月の出荷になりました。
SNSには、
- 出荷がこんなに遅いのならsteam deckの前予約を8月にする意味なかったんじゃない? 日本での発売が遅いのは知ってたけど、無駄に期待を膨らませておいて酷いよ!(X)
- 一ヶ月前に予約したSteamDeck64GBはいまだに在庫確保できず、発送の目処が立たない(X)
- Steamdeck予約6千番台、支払い額11万円。まだ発送されません。なお、これより遅い人は発送されてる模様。どうなってるん?(X)
このような怒りや不満の声が続出したため、未購入の人の購入意欲が下がり、売れない理由につながっていると考えられます。
価格が高い
Steam Deckの価格が高いことも、売れない理由としてあげられます。
【価格比較】
商品 | 価格 |
Steam Deck | 64GB:59,800円 256GB:79,800円 512GB:99,800円 |
Nintendo Switch (2021.10.8発売) | 有機ELモデル:37,980円 |
PlayStation5 (2020.11.10発売) | 60,890円 (ディスクドライブ搭載版) |
Xbox「SeriesX」 (2020.11.10発売) | 59,978円 |
このように、Steam Deckは他のゲーム機と比べると高価です。Xの投稿を見てみると、
このように、Steam Deckの価格の高さは、ゲーム機として購入するユーザーにとっては大きなネックとなるでしょう。しかし、Steam Deckは、PCゲームをプレイできるだけではなく、あくまでも持ち運べるPCとして考えれば、その価格は納得といった意見もあります。
デカい・重い
実際に購入したユーザーの声の中で、多く見受けられたのが「デカい・重い」といった声です。
【Switchとの比較】
(画像引用:Gigazine)
サイズ | 重さ | |
Steam Deck | 縦117mm×横298mm×厚さ49mm | 398g |
NintendoSwitch | 縦102mm×横239mm×厚さ13.9mm | 669g |
Steam Deckは669gとかなり重く、Switchと比較しても2周りくらいサイズが大きめです。ディスプレイはSwitchと同じ7インチなので、コントローラー部の幅が気になるという人もいるでしょう。
公式映像でも浮かせて使うより、太ももの上に乗せている映像が多い印象です。
操作がしづらい
Steam Deckの操作性は、ゲームの内容によって賛否両論あります。リアルユーザーの「操作しづらい」といった声は以下の通りです。
- 普段キーボードで操作してるゲームがすこぶるやりにくくて、結局パソコンでやるという状況(X)
- ぺパプリSteamdeckだと操作性悪すぎてすごい最初の方しかできてない。あれはマウス無いとキツい(X)
- SteamdeckでCyberpunkやってるけどなんか操作しにくいなぁ。普通に座って遊ぶかぁ(X)
このような声がある一方で、
世界樹の迷宮リマスター。Switchに最適化した結果、Steam Deckでも操作しやすいのいいね(X)
steamdeckは右トラックパッドでマウス操作が心地よくシミュレーションゲームがすこぶる捗ります(X)
操作しやすい、捗るといったいい意見もあります。スペック機能が要求されるゲームの場合、SteamDeckは向かない可能性もあるでしょう。
Amazonで「Steam Deck用 ボタンカスタムキット」を見てみる>>機能性に対する声
売れない理由として考えられるのが、機能性に対するマイナス評価です。
起動の遅さ
画像が荒い
バッテリーの持ち時間
- 充電が1分1%位減っていく、やっぱバッテリーの持ちは悪いな~(X)
排熱問題
このような細かい点も気になるところ。価格が高いうえに機能性に不満の声があるため、売れないゲーム機というイメージを持つ人もいるようです。
すでにゲーム機がたくさんある
(画像引用:Automation)
SteamDeckは、PCゲームを持ち運べるメリットがあり多くのユーザーから注目を集めています。しかし、すでにSwitchやプレステなどのゲーム機を所有しているユーザーにとっては、新たにゲーム機を購入する理由がないという意見もあります。
SteamDeckは売れないゲーム機なのか?
SteamDeckには、上記のようなさまざまなマイナス意見が寄せられています。しかし、日本国内で販売を手掛ける株式会社KOMODOのリッキー・ウーイ社長は、
予想以上の売れ行き
だと評価しています。日本国内でのPCゲームの人気はここ数年加速しており、購入者からも多くのポジティブなコメントをもらっていると語っています。
2023年11月17日には、OLEDディスプレイを搭載した「新型SteamDeckOLED」が発売されます。SteamDeck OLEDは、旧モデルよりさらなる改善が期待できる商品です。
SteamDeck OLED版で改善されるポイント
(画像引用:STEAM)
こちらの章では、新型のSteam Deck OLEDで改善されるポイントを解説します。
出荷問題の解消
2023年1月、SteamDeckを販売するKomodoは、日本、韓国、香港、台湾地域での予約購入の待ち時間を解消し、即時購入の提供を開始すると発表しています。
SteamDeckの発送の目安:購入完了後1~2週間
出荷次第メールで追跡番号が案内され、流通や天候などの状況によって出荷が遅れる場合もあります。現在販売中のSteamDeck256GBは、在庫が確保されており予約なしで購入可能です。
新型の「Steam Deck OLED」では、初の店頭即時販売が開始されます!
本日から11月30日まで #羽田空港 第1、第2ターミナルで開催される「アロハマーケット by マナアップ」のSteam Deckブースでは、パルのイベント限定デザインスタンプを設置中!
— Steam Deck (@OnDeckJP) November 15, 2023
17日からはSteam Deck OLEDの初の店頭即時販売が開始です!🫡#SteamDeck #KOMODO #SteamDeckOLED #SupportMaui pic.twitter.com/qajwSPdq9m
羽田空港でのブースでは、デモ機も展示されています。
大幅値下げ・ストレージ増量
現在のラインナップは、ストレージの容量別に3種類が展開されています。
(画像引用:STEAM)
<液晶モデル>
256GB:59,800円
<SteamDeck OLED>
512GB:84,800円
1TB:99,800円
これまでのラインナップは、液晶モデル(LCD)で64GB、256GB、512GBでしたが、今回の新作発表からは、液晶モデルは256GBのみで、価格は79,800円から59,800円に大幅値下げされています。
有機ELモデルは、512GBと1TBを揃えています。オープンワールド系のタイトルは、ストレージ容量が多くなりがちなので、1TBモデルの登場は嬉しいポイントです。
1TBの価格が512GBの旧液晶モデルと同じ価格なのは、まさに「買い」かもしれません!
重さの軽減!
(画像引用:ファミ通)
ディスプレイサイズは、旧型の7インチから7.4インチに拡大しているものの、端末の重さは
669g→640g
と約5%削減しています。サイズは、
(旧)298mm×117mm×49mm
(新)298mm×117mm×50mm
高さが1mmほど高くなる以外は、ほぼ変わらないデザインとなっています。
充電ケーブルが1.5mから2.5mに延長されているので、ソファーやベッドでもケーブルの長さに捉われずに遊べます♪
機能性の改善
(画像引用:STEAM)
機能面でもさまざまな改善が見られています。
- 鮮やかな色彩
- プレイ時間の増加
- 最大3倍!ダウンロードの高速化
- 排熱性能改善
画面は、有機ELを採用したことでより鮮やかな色彩表現を実現しています。
https://t.co/HcPrBXJsKm
— アヤネ (@umpc91587) November 15, 2023
Retro Game Corpsさんの新型Steam Deckレビュー動画
当たり前なんですがOLEDの発色が圧倒的すぎますね😇 pic.twitter.com/9VwDQ1XRJp
また、OLEDディスプレイの消費電力を抑え、バッテリー駆動時間が30~50%長くなりました。Steam Deck OLEDにはWifi 6eが搭載されており、ダウンロードが最大3倍に高速化され、安定したオンラインプレイが可能です。
さらにファンを大型化することで、排熱性能も改善しています。
旧モデルを様子見していた方は、新型のSteam Deck OLEDは狙い目かもしれません!
Steam Deckの修理センター開設
開発元のVelveは、2022年9月に『SteamDeck修理センター』を開設したことを発表しています。今後はゲーム機に問題が発生し、修理や交換が必要な場合は、修理センターに送られます。
SteamDeck本体の保証期限は、日本でもVelveのハードウェア保証が適応され、1年間の保証期間があるので安心です。
Steam Deckはどんな人におすすめ?
こちらの章では、SteamDeckのメリットやどんな人におすすめなのかを解説します。
サブ機として
SteamDeckユーザーの口コミを見ていると、既にゲーミングPCを持っていてサブ機として使用している方が多い印象です。最新のゲームや高画質でゲームを楽しみたい人は、ゲーミングPCがおすすめです。
また、PCの操作性に慣れていない方や初めてSteamのゲームを試したい方は、まずはPCで操作性に慣れてからが良いでしょう。
ゲーム途中でもセーブが可能
既存のSteamクラウド機能では、セーブ同期のためにゲームを終了する必要がありました。しかし、2022年1月にSteamのセーブデータバックアップシステムに「動的クラウド同期機能」が追加されています。
この機能は、スリープ状態に入った際に自動的にセーブデータがクラウドにアップロードされる仕組みです。そのため、いつでもどこでもセーブデータをPCと共有できるというメリットがあります。
SteamOSで遊べないゲームもプレイできる
SteamDeckは、Steam専用のOSを搭載したポータブルゲーム機です。そのため、Steamで買ったゲームで遊べますが、すべてのPCゲームがプレイできるわけではありません。
しかし、SteamDeckはWindows11をインストールすることで、SteamOSで遊べないゲームもプレイ可能です。公式サイトでもWin11用のドライバーが公開されています。
ゲームだけではなく、Youtubeやニコニコ動画、Netflisoなど動画再生機として使用しているユーザーもいますよ。
いい声も多数
SteamDeckユーザーのいい声をご紹介します。
Steam Deck、価格はそれなりにやっぱ高いけど、携帯機ってのは良いね!合間にやれたり寝る前にできる方が最近の自分にとっては良い!ゲーミングPC買うよりは気軽にSteamに触れられる(X)
Steam Deckを買ってから色々わかった事
①非対応ゲームも余程相性が悪くない限り動くし遊べる
②高負荷のゲームは外部モニターでプレイすれば改善する可能性が高い
③携帯プレイならグラフィックを落としてもモニター解像度的に違和感ない(X)
PS5より高いSteam Deckを購入した理由
①なんかカッコイイ
②家にあまりいないので、据置き機やゲーミングPCだと全然プレイできない
③STEAMは他のコンシューマゲームと比べてセールがとにかく熱い。人気タイトルでも最大90%オフな(X)
まとめ
Steam Deckは売れない?ユーザーの声からマイナス点を検証しました。購入者からは、出荷問題や価格、機能性についての指摘が一部でありました。
一方で購入してよかったという声も多く聞かれています。Steam Deckは初回の発売後に、クラウド同期機能などがアップデートされており、新型「Steam Deck OLED」では、さまざまな改善点がみられています。
重さや操作性が気になる方は、ヨドバシカメラやビックカメラなどでも取扱いがあるので、実物を見て確かめてみるといいですよ。今後、新型のクチコミも随時公開しますので、ぜひ、検討してみてくださいね!
ご覧いただきありがとうございます。