青森県産のお米「まっしぐら」。かつて青森まっしぐらはなぜ安いの?という声が多く聞かれましたが、現在はほぼ他の品種と価格に差がない状況になっています。
しかし、首都圏でも青森県産のお米をスーパーでよく見かけるようになりました。

味の評価も気になりますよね?
お米全体の価格が高騰している今、「まっしぐら」の味の評価や口コミ、価格、お米の特徴を分かりやすく解説します。
(トップ画像引用:青森米本部)
【価格調査】青森まっしぐらはなぜ安い?実は今は安くない!
青森県産の「まっしぐら」は、2023年にこの記事を作成した当時は、かなり価格が安く「なぜ安いのか?」という疑問の声が多く寄せられていました。しかし現在では、お米全体の価格が高騰し以下のような価格帯となっているのが現状です。
【楽天の売れ筋ブランド米の価格比較】
商品名 | 重量 | 価格(※送料込み) |
青森県産「まっしぐら」 | 10kg | |
宮城県産「ひとめぼれ」 | 10kg | |
新潟県産「こしひかり」 | 10kg | |
北海道産「ゆめぴりか」 | 10kg | |
秋田県産「あきたこまち」 | 10kg |
※2025年4月23日現在

私が価格を比較した際、あきたこまちの方が安いという結果です。
しかし、近年では都内のスーパーでも青森県産の「まっしぐら」を見かける機会が増えてきました。仕入れ価格は他の品種よりも400円ほど安いとされており(参照:「青森産米」急増? 安い米調べてみると…)、スーパーアキダイでは、入荷してすぐに売り切れてしまうほどの人気だそうです。
さらに、青森県八戸市にあるスーパーでは、県外からの来客者やインバウンド客が、安さに惹かれて「まっしぐら」を購入するケースが増えていると言います。では、実際に青森まっしぐらがなぜ安いのか、安さの秘密を見ていきましょう。
青森まっしぐらはなぜ安い?6つの理由に迫る
青森まっしぐらが安い6つの理由を解説します。
安い理由①生産量の増加による効率的な供給

(画像引用:青森米本部)
青森県のお米「まっしぐら」が安い理由として、青森県内の作付面積が最多であることが挙げられます。青森県は日本有数の米どころであり、全国の米生産量の約10%を占めています。
2020年現在、青森県で栽培される稲品種の中でも「まっしぐら」の作付面積が最も多く、青森県の粳米作付面積の77.9%と年々拡大中です。そのため、生産量の増加と効率的な供給により、安い価格で提供されています。
安い理由②安定した品質で大量生産が可能

まっしぐらは、青森県の気候や土壌に合わせて開発された品種です。また、寒さに強い品種であり、いもち病抵抗性も強いため、病気に強く安定した栽培ができる点が魅力です。
その特性から、多くの農家さんに広く選ばれている品種です。そのため、安定した品質で大量生産が可能になり、安い価格で提供できるのです。
安い理由③輸送コストの削減

(画像引用:青森米本部)
青森県は首都圏や関西圏に近い立地であり、まっしぐらの輸送コストが比較的低く抑えられています。地元の市場から全国市場への物流もスムーズで、輸送にかかる経費や労力が少なく、低コストでお米を市場に供給できる点もメリットです。
また、青森県内にはまっしぐらを専門に扱う産地直売所やネットショップも多く存在します。このように生産者と消費者の間に無駄なコストがかからないため、お得な価格でお米が提供されています。
安い理由④大手外食チェーンでの採用
まっしぐらのお米は、粘り気がなくあっさりとした味わいが特徴です。おかずの味を引き立て、ツヤのある見た目の良さから、外食チェーンで多く採用されています。
また、外食チェーンで重宝される理由として、時間が経過しても品質の低下が少なく、お米の品質が安定しているという点です。デリバリーなどの持ち帰り需要が高まっている近年、
『冷めても美味しいお米』
としても知られています。このような状況から青森まっしぐらの生産量が増加し、コスパの良いお米が提供されていると言えるでしょう。
安い理由⑤「青天の霹靂」・「つがるロマン」の存在

(画像引用:お美味しいお米ランキング)
青森県のまっしぐらがなぜ安いのか、それは、競合する地元ブランド米も影響しています。
- 青天の霹靂
- つがるロマン
- はれわたり(2023年秋デビュー)
「青天の霹靂」は2015年にデビューしたお米で、日本穀物検定協会の食味ランキングでは、8年連続特A評価を獲得している高品質なブランド米です。また、エース米である「あきたこまち」を親に持ち、ふっくらと柔らかい口当たりが特徴の「つがるロマン」も青森県を代表する銘柄です。
さらに、コシヒカリをルーツに持つ「はれわたり」は、2023年秋のデビューを控えています。これらの競合品種の存在によって市場での価格が抑えられ、手ごろな安さで提供されていると考えられます。
安い理由⑥複数原料米の可能性も
まっしぐらが安価で提供されている理由のひとつに、「複数原料米」の可能性もあげられます。
ポイント
複数原料米とは「ブレンド米」とも呼ばれ、品種や産地、年産の違うお米を配合されたもので、比較的安い価格で提供されています。
一方で、米産地・品種・産年が証明された玄米を1種類だけ使用しているお米は、「単一原料米」と呼ばれています。複数原料米の場合、単一原料米よりも、質の特徴が分かりにくいというデメリットがあるため注意が必要です。
安価なお米を選ぶ際には、ブレンドされた複数原料米である可能性も含めて、しっかり検討しましょう!
まっしぐらのお米の特徴
ここまでは、青森まっしぐらの価格がなぜ安い?という疑問について解説しました。この章ではまっしぐらのおいしさの秘密について深掘りします。
まっしぐらとはどんな意味?
「まっしぐら」とは、激しい勢いでひたすら突き進む様子を表します。農家の方々が青森のお米の食味、品質の追及に「まっしぐら」に取り組む気持ちを込めて命名しました。
コシヒカリの血を受け継いだお米

(画像引用:青森米本部)
まっしぐらは、青森県で2006年に誕生したブランド米です。
まっしぐらは、コシヒカリの孫にあたる品種で、
- 母:「奥羽341号」
- 父:「山形40号」
コシヒカリの血をしっかりと受け継いだお米です。適度な弾力があり、粘り気が少ないことから、
- どんな料理にも合わせやすい
- 丼ぶりものやカレーに合う
とさまざまな料理によく合う品種として、美味しく食べられるお米です。
お米のランク:2019年・食味ランキングで『特A』評価

(画像引用:ふるさとチョイス)
2019年度の食味ランキングでは、つがるロマンがA評価だったところ、青天の霹靂とともに最高ランクの「特A」を獲得しています。ツヤのある「外観」、香り豊かでバランスの良い食味を持つお米として、高い品質が保証されています。

安くておいしいお米をお探しなら、ぜひ特Aの品質を試してみてくださいね!
青森まっしぐらはまずい?口コミから分かる評判
ネット上では、「青森まっしぐらはまずいのでは?」と不満の声も見られます。本当にまずいのか、それともコスパがいいお米なのか、口コミを徹底調査しました。
悪い口コミ:パサパサする
楽天レビューでは、「パサつく」「ツヤがない」という口コミがいくつか見受けられています。
楽天レビューを見てみる>>今回はこちらをたのみましたが正直に言うとおいしくありませんでした。あっさりしたお米はすきなのですが、あっさりというよりパサパサですぐ黄色くもなります。
美味しくないです。パサついて口に合いませんでした。お米が長い形で見た目も良くない。失敗しました。
炊き上がりのお米にツヤがなく、パサついていました。 正直、美味しくなかったです。
悪い口コミ:臭いがする
お米の香りについても一部では、以下のような悪い口コミもありました。(参照:ヨドバシレビュー)
そのまま炊くとくさいです。よく洗うとマシになります。香りが良いコシヒカリやあきたこまちを普段食べてる人はやめたほうがいいです。
失敗した〜。香りが臭いし不味い。残念。
悪い口コミ:お米が黄色い
こちらは、無洗米の口コミですが、お米が黄色い、研ぎ汁が白く濁るといった声も一部でありました。(参照URL)
とても黄色いうえに数回洗うくらいでは白濁が取れない。炊き上がりも悪く、無洗米以前にお米としてどうかと思います。
米が異常に黄色い、匂いも変、色々調べたら古すぎるとカビで黄色くなり身体に悪いらしい もう二度と買わない
青森まっしぐら:味に関するいい口コミ

(画像引用:参照URL)
青森まっしぐらは悪い口コミが一部であるものの、また購入したいという声が4割近くを占めています。実際には、多くの方が高い評価を示しています。
美味しいお米です!
炊き方にもよるのだろうと思いますが、私はコシヒカリよりまっしぐらのほうが好きです。柔らかすぎず、適度に光沢もあり、甘みもあり、歯ごたえも普通にありで、美味しいです。
炊きたては匂いもよく美味しい!
どちらかというと柔らかいお米が好きなので、粘りがある!と書かれていたので試してみることに。炊きたては匂いもよく、おいしかったです。
粒が大きく食べ応えがある!
いつもは滋賀のお米を食べてますが、今回はちょっと浮気して、こちらのお米を注文しました。滋賀のお米に比べ、粒が大きく食べ応えのあるお米でした。
粒が大きく食べ応えがある!
いつもは滋賀のお米を食べてますが、今回はちょっと浮気して、こちらのお米を注文しました。滋賀のお米に比べ、粒が大きく食べ応えのあるお米でした。
硬めのご飯が好きな人に!
美味しいです!少しかための炊き上がるので、かためのご飯が好きな方には良いと思います!
青森まっしぐらは、食べる人の好みによって評価が大きく分かれるお米です。特徴として、粘り気が少なめでさっぱりとした食感であるため、「やや硬め」という印象を持つ方も少なくありません。
そのため、柔らかくもちもちとした食感を好む方には物足りなさを感じることもあります。逆に、粒立ちの良いご飯を好む方には高評価です。
硬めのご飯は、カレーや炒飯、丼ものなど水分や油分が多い料理との相性が抜群です!ご飯がベタつかず、料理の味を引き立ててくれるため、青森まっしぐらを飲食店に採用する店舗が増えているのも納得です。
炊飯時の水加減を調整すれば、自分好みの仕上がりに近づけます。このように、青森まっしぐらは、まずいとは言い切れず、食べ方や料理に合わせて美味しさを発揮する、使い勝手の良いお米だと言えるでしょう。
まとめ
青森まっしぐらが安い6つの理由を解説しました。現状ではお米の価格が高騰しているものの、いつか安定した価格で購入できる日が来るのを待ちたいですね!味に関しても、普段食べ慣れているお米がある方は、触感や風味に違いを感じる方もいるかもしれません。
しかし、合わせる料理によって評価が大きく変わるので、用途に応じて青森まっしぐらの美味しさを楽しみましょう!