安くて美味しくいただける「ぼんじり」ですが、Yahoo!知恵袋では以下のような質問も寄せられています。
ぼんじりは、食肉としてはなかなか安価ですよね?どうして?(参照URL)
焼き鳥のぼんじりって希少部位なのに、そんなに高くないのは何故でしょうか?(参照URL)
本記事では、ぼんじりが安い理由を徹底解説します。また、ぼんじりミニ知識や美味しく食べる方法、おすすめレシピなど幅広くご紹介します!
安い理由が気になっている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
『ぼんじり』はどこにある?
「ぼんじり」とは、鶏のお尻の骨周りに位置する三角形の肉のことを指します。一羽からほんのわずかしか取れない希少な部位です。
この三角形の突起は、非常に発達した筋肉で覆われているため、プリプリとした弾力が楽しめます。
ぼんじりが安い理由を解説
希少性の高い「ぼんじり」が、なぜ安い価格に設定されているのでしょうか?こちらでは、安い理由を徹底解説します。
生のぼんじりは安い
お店で販売されているぼんじりは、ほとんどの場合下処理が施されています。しかし、一部のお店では骨を取らずに生のまま販売されています。
そのため、キロ単価でみると他の部位よりも安価になります。
下処理に手間がかかる
(画像引用:主婦A子のレシピ)
生肉のぼんじりは小骨を取る作業や、臭みの強い「油壷」を取り除く下処理が必要な部位なので、敬遠されがちです。他の部位よりも扱いづらく需要が少ないため、比較的安価で提供されています。
鶏の消費量が多い
(画像引用:農林水産省)
ぼんじりが安い理由は、日本の鶏の消費量が多いことに関連しています。日本では、鶏肉は食生活に欠かせない食材として親しまれており、牛や豚に比べて消費量が多く、1人あたり年間17.8kgを消費しています。
良質なたんぱく質を含む鶏肉は需要が高く、他の肉類に比べても価格が抑えられています。
カロリーが高い
ぼんじりが安い理由としてカロリーの高さが挙げられます。以下の表からも分かるように、ぼんじりは他の部位に比べるとかなり高カロリーです。
【カロリー比較】
カロリー※100gあたり | 脂質 | |
ぼんじり | 454kcal | 40.68g |
鶏もも肉 | 200kcal | 19.1g |
鶏むね肉 | 105kcal | 3.6g |
また、脂質の割合も高く、もも肉の2倍、むね肉の10倍近くあります。そのため、健康志向の高い日本人の需要が少ないことも、安い理由につながっています。
焼鳥のイメージしかない
ぼんじりは、焼鳥のイメージが強く、他のレシピが思いつかないという人もいますよね?
ぼんじりは、希少部位でありながら、消費者がレパートリーを広げることが難しいため、需要が一定の範囲内に抑えられています。このような現状が、ぼんじりが安い理由に結びついています。
記事の後半では、ぼんじりの美味しい食べ方をご紹介しています。
楽天市場の「焼き鳥ランキング」はこちら>>中国産は安い
(画像引用:業務スーパー)
業務スーパーのぼんじりは、スーパーよりも安価に購入できますが、原産地が中国産のものがほとんどです。中国は養鶏場の規模が日本の10倍であり、世界最大の鶏肉の生産地として供給量も豊富で、価格も抑えられています。
しかし、中国産の鶏肉は注意が必要です。品質面やホルモン剤残留のリスクなどもあるので、安すぎるぼんじりは気を付けて購入しましょう。
ぼんじりミニ知識
ぼんじりをもっと身近に感じてもらうために、ぼんじりミニ知識をご紹介します。
ぼんじりの名前の由来
「ぼんじり」という名前は、鶏の尻尾がひな祭りの「ぼんぼり」に似ていることに由来しています。また、三角形の特徴的な見た目から、「さんかく」と呼ばれることもあります。
その他の呼び名
ぼんぼち・はな・ごんぼ
このように、地域によってさまざまな呼び方があります。
オスとメスには違いがある!
ぼんじりは、オスとメスでは違いがあるのを知っていますか?
オスの場合は一般的に「ぼんじり」と呼ばれますが、メスには「みさき」という別名が付けられています。さらに、オスとメスでは味にも違いがあります。
オス:メスよりも筋肉質で、弾力のある引き締まった食感
メス:メスはオスよりもサイズが大きく、柔らかい食感が特徴
専門の鶏肉店や焼鳥店では、オスとメスで区別されているケースもあるので違いを比較してみてもいいですね!
タレと塩どっちが美味しい?
ぼんじりを焼き鳥で食べる場合、タレと塩どっちか悩むこともありますよね。
塩を使ったシンプルな食べ方は、ぼんじりの持つ旨味を最大限に味わえます。一方、脂の多いぼんじりは、甘辛いタレとの相性も抜群です。
食べ方のアレンジとしては、レモンや柚子胡椒を添えることで、さっぱりとした風味を楽しめます。タレ、塩、アレンジなど色々な食べ方で、美味しさを堪能してみてくださいね。
ぼんじりを美味しく食べる方法は?
ぼんじりを健康的に食べる方法や、おすすめレシピをご紹介します。
食べ過ぎ注意!
ぼんじりはジューシーで美味しく、しかも『安い』のでつい食べ過ぎてしまうこともあります。ぼんじり1本あたりに含まれる脂質は16g程度です。
成人男性の1日分の脂質量が約55gなので、1、2本程度に抑えておきましょう。また、ぼんじりをおつまみにしてお酒を楽しむ際は、カロリーの高いお酒を控えるといいですよ。
弾力を楽しめる「からあげ」
(画像引用:DELISH KITCHEN)
ぼんじりは、下処理さえマスターすれば家庭でも居酒屋の味が楽しめます。
下処理方法
- ぼんじりの表面に残っている羽や毛を毛抜きなどで綺麗に取り除く
- 湯壺を指で下から上に向かってくり抜く
- 包丁の先で骨を外す
酒・しょうゆ・おろしにんにくに30分以上漬け込み、片栗粉をまぶしたら衣がカラっとするまで加熱して出来上がりです。
根菜と相性の良い「煮付け」
(画像引用:COOKPAD)
ぼんじりは大根やレンコンなどの根菜、甘辛い味付けとの相性もよいので、煮付けにしても美味しくいただけます。にんにくと合わせると臭みも消えて、お酒のおつまみにぴったりですよ。
味のバリエーション豊富な「焼き」
ぼんじりは、フライパンで焼くだけでも簡単におつまみができます!シンプルに塩コショウでもやしと炒めたり、長ネギと合わせてどんぶりにしてもご飯が進みます。
- 味噌焼き
- コチュジャン
などでピリ辛に仕上げても、美味しいですよ!
スープに入れても◎
(画像引用:焼き鳥ブログ)
ぼんじりは、野菜と合わせたスープもおすすめです。コンソメと塩などシンプルに仕上げますが、ぼんじりの濃厚な旨味と野菜の甘みを楽しめますよ。
まとめ
ぼんじりが安い理由を解説しました。ぼんじりは下処理が必要な点や、日本の鶏肉消費量が多く供給量が豊富なため、手ごろな価格で提供されています。
敬遠されがちな下処理は、慣れてしまえば問題ありません。ぼんじりは鶏の希少ぶりであり、ビタミンKやコラーゲンも豊富です。
安いぼんじりを袋買いして、さまざまなレパートリーにチャレンジしてみてくださいね!ご覧いただきありがとうございます。